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Takanashi
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こんにちは、&Fans編集部の小鳥遊です。&Fansでは、熱狂を生むさまざまな企業や個人のストーリーや、それらの考えに紐づくマーケティング概念などを紹介しています。
今回は、デザイン会社「株式会社グッドパッチ」のPeople Empowerment Office 人事グループ マネージャーを務める松島さんに話を伺いました。
株式会社グッドパッチは「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」というビジョンに加えて「デザインの力を証明する」というミッションを掲げている、顧客体験を起点に企業変革を前進させるデザインカンパニーです。また、従業員だけでなく、採用候補者・従業員の家族など組織に関わるあらゆる人の体験を意味する「People Experience」という概念を大切にしながら取り組んでいる施策は、社外からも注目を集めています。
&Fansが掲げる「Employee&Fans 従業員と共に熱狂する」をまさに体現している株式会社グッドパッチ。デザイン会社が「People Experience」に取り組む意図とは?また「People Experience」によって従業員のパフォーマンスにどのような好影響をもたらしているのか?
従業員との熱狂が生まれる“熱源”について迫ります!
目次
当社はUI/UXデザイン*の強みを生かして、顧客体験を起点に企業変革を前進させるデザイン会社です。主な事業内容として、法人のお客さまが新規ビジネスを立ち上げたり、ユーザーにとって使いやすいプロダクトを開発したりする際に、デザインパートナーという立ち位置で支援させていただいています。
他にもデザイナーのキャリア支援に特化した「ReDesigner」や学生版の「ReDesigner for Student」、オンラインホワイトボードツールの「Strap」という自社独自のプロダクトも展開しています。
株式会社グッドパッチサービス紹介:https://goodpatch.com/services
*UIデザイン(ユーザーインターフェイス・デザイン):製品やサービスの優れたUIを設計するための様々な考え方や手法、ツールなどをまとめた取り組みのこと
*UXデザイン(ユーザーエクスペリエンス・デザイン、ユーザー体験設計):ユーザーがプロダクトやサービスを利用する際の一連の体験の仕方を設計すること
15年ほど前の話になりますが、代表取締役社長の土屋がサンフランシスコのスタートアップのピッチイベントに参加して感じた経験が始まりです。当時(2010年頃)の日本ではUI/UXデザインという言葉は浸透していませんでしたが、サンフランシスコでは既にプロダクト開発においてUI/UXデザインが重要視されていました。
その姿を目の当たりにした土屋は「近い将来、日本にもこの流れがやってくるだろう」と直感的に感じたそうです。日本に帰国後、まずはUIデザインを支援するビジネスを事業の柱として立ち上げようと起業した会社がグッドパッチです。当時の日本ではUXデザインの概念が理解されづらく、創業当初はUIデザインにフォーカスしていましたが、創業時から一貫して“ユーザー体験をデザインする”という軸を掲げた事業を展開しています。
幅広い業界からのニーズが高いと感じています。あまりイメージがないかもしれませんが、たとえば教育や医療の業界にもまだまだニーズがありそうだと見込んでいます。
特に日本国内では誤った認識をされやすいのですが、デザインと言うと色や形などのパッケージ部分をイメージする方が多いです。しかし、目に見える部分を作ることだけが“デザイン”とは限りません。どんな体験をしてほしいのか、どんな感情になってほしいのか、そもそもこの体験を通じてどんな悩みを解決したいのか……これらを全て理解して、課題を解決するために全体を設計していくことがデザインなのです。目に見えない感情や体験までも含めて設計する。これこそがデザインの真意であり、本質であると感じています。
当社では従業員のことを一社員ではなく、一個人として向き合いたいという想いから「People Experience」を掲げた取り組みをしています。従業員体験を表す言葉としては「Employee Experience」が使用されるのが一般的ですが、当社ではあえて「People」を使用しています。
会社と従業員は雇用契約で結ばれた関係性に過ぎませんが、当社では人と人として向き合いたいという想いがあります。そのため、雇用主と従業員というラベリングにとらわれない言葉選びにこだわり、あえて「People」を使用しています。また、従業員のご家族や卒業生、株主の方など、私たちに関わる全てのステークホルダーを「People」として捉えているというのも理由の1つです。
元々は従業員の有志活動からスタートしています。自分たちの会社を自分たちの手で良くしようとする純粋な気持ちから始まった取り組みでしたが、2018年には「People Experienceチーム」が発足されて組織図に載るまでになりました。
転職が当たり前の時代のなか、優秀で素敵な人材に集まり続けてもらうためには、グッドパッチだけのカルチャーを持っていることが非常に大事です。「People Experience」は有志活動から始まった取り組みでしたが、長年積み重ねてきたことで誰にも真似できないカルチャーになってきたと実感しています。
新卒で入ってくれた社員に向けて、内定証書の代わりとなる「証の名刺」を贈りました。受け取った後すぐにクリアファイル保管されてしまう内定証書。せっかくならグッドパッチに入社するまでの期間中、飾りたくなったり、所属感を得られたりするアイテムを贈りたいという声が上がり「証の名刺」が生まれました。
また、入社式では新入社員一人ひとりに向けてお祝いメッセージの寄せ書きを贈っています。新社会人になる場所としてグッドパッチを選んでくれた覚悟に私たちも全力で応えたい。そんな一心で実施している取り組みです。
中途入社向けには社員同士の交流を深めてもらう会を設けています。「ジョイントパッチ」と呼んでいるのですが、直近1、2ヶ月で入社した方に声をかけて、ランチを食べながら社員同士の横のつながりを深めてもらう会です。ジョイントパッチを機に中途同期のつながりができあがっているのを見ると、やはり嬉しい気持ちになりますね。
グッドパッチでは会社側都合の施策は考えていません。新卒・中途問わず、入社してくれた人たちにどんな状態になってほしいか、どんな気持ちを抱いてほしいかなど、一つひとつの“Why”に徹底的に向き合った施策を考えています。
多くありますね。そのなかでも最近素敵だなと感じた取り組みは、UXデザイナーチームが用意したスタンプラリーです。
当社では過去のプロジェクト実績やナレッジなどのデータを数万件単位で保管しています。その情報量の多さから、何から読んだら良いか分からない、社内の誰に相談したら良いか分からない……と頭を抱える中途社員を多く見てきました。
そんな社員に向けて、何から着手すべきかをまとめたスタンプラリーをUXデザイナーチームが用意してくれたのです。スタンプラリーに取り組むととりあえず押さえておきたい情報を知ることができる仕組みになっています。これは私たちが企画して欲しいと促したわけではなく、UXデザイナーチームが主体的に企画してくれた取り組みです。
入社後のメンバーにオンボーディング体験などのインタビューを行っているのですが、中途で入社したばかりのメンバーから実際に「このスタンプラリーがよかったです!」という声を聞き、とても素敵だなと感じました。
グッドパッチの事業スタイルが社員の主体性を育んでいるのかもしれません。当社には「良いサービス・プロダクトを作りたい」という熱量を持った社員が多く、一人ひとりが作り手としてコミットする意識を持っています。
そんな事業スタイルが主体性を育ませているのは間違いないのですが、そもそも同じ熱量を持った社員が多い理由としては、当社が掲げる5つのコアバリューに共感する仲間が集まっているからだと思います。
特に「Inspire with Why」「Go Beyond」「Play as a Team」の3つは、社員の主体性に直結しているはずです。何のためにやるのか、どうしたら仲間に同じ熱量を持ってもらえるのかなど、“Why”を考えて行動した結果、主体性が生まれるのだと思います。
当社が特に大事にしている価値観が“Why”から考えるということです。自分の仕事を単なる作業と捉えるのか、意義がある取り組みと捉えるのかで人のモチベーションは大きく変わります。クライアントに対して何かを提供するときにも、社員一人ひとりが最高のポテンシャルを発揮するためにも、そもそもなぜやるのかという“Why”を常に意識してもらっています。
年間を通して数十名単位の社員が入る当社。社員数が増える度にさまざまな壁にぶつかりますが、どんな困難も全て乗り越えられたのはグッドパッチ独自のカルチャーである「People Experience」の存在が大きかったです。社員を1つにまとめる土台として大きく力を発揮してくれており、今やカルチャーの枠にとどまらずアイデンティティ的な存在になってくれていると感じます。
昨年、新たに“愛される組織を社会に増やす”をビジョンに掲げた「株式会社ピープルアンドデザイン」を立ち上げたり、お客さまから「People Experience」に付随したお仕事を依頼いただけるようになったり、外への広がりを感じています。
外部の研究を持ってきたのではなく自社内で試行錯誤しながら生まれた「People Experience」。デザイン会社としてプロダクトを作る仕事も大切にしながら、グッドパッチならではの「People Experience」の経験知を社会に提供することで、インナーコミュニケーションや採用ブランディング、組織戦略のコンサルティングなどの“目に見えないデザイン”を広げていきたいです。
グッドパッチは設立から10年以上経ち、社員数も年々増加しています。社員数の増加に伴って社員のライフステージも多様化してきているため、どんなライフステージの社員にも働きやすく・働き続けたいと思ってもらえるような会社づくりに注力していきたいです。
その上で大切なのは、社員の感情に寄り添って、どんな体験にしたいのか、どんな感情を持ってもらいたいのかを真摯に考えること。「People Experience」向上の観点でも大切なことですが、選ばれ続ける会社であるためにも非常に大切だと思っています。さまざまなスタイルに順応できるよう、アップデートを重ねながら進めていきたいです。
「デザイン」と聞くと、天才的なセンスを持つ限られた人だけが関わるもの、というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。しかし「体験をデザインする」と言い換えてみると、少しだけ身近に感じられる気がします。なぜなら「体験をデザインする」とは、誰かを思いやることで生まれる自然的な行動だと思うからです。
多くの企業が消費者に対して最高の体験を提供しようと努力しています。ただし、その体験を生み出しているのは、他でもない従業員の皆さまです。
どんな時代においても、尊重すべき存在は「従業員」である。
今回のインタビューを通して、当たり前のようでつい見落としがちな本質に改めて気づかされたように思います。まさに、自分自身の考え方をデザインされた体験でした。素敵な気づきをありがとうございます!
今回のインタビュー記事をきっかけに、多くの方に「株式会社グッドパッチ」の魅力、そして「松島さん」の想いが伝わり、1人でも多くのファンが増えることを願っております。
取材・執筆:小鳥遊まゆか
編集:神谷周作
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