【パーパス経営とは?】企業成長と社会的価値を両立するこれからの経営

kamiya

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こんにちは、 &Fans 編集長の神谷です。こちらの記事では「パーパス経営」について根掘り葉掘り紹介したいと思います!
毎年さまざまな〇〇経営、といった新しい経営方式が注目される中、ここ近年特に注目されているのがパーパス経営です。

当メディアを運営する rayout はブランドや企業の経営のサポートなども行っています。そこで、プロの目線からパーパス経営について紹介していきます。

パーパス経営とは?企業の目的を再定義する

パーパス経営とは企業が利益追求だけでなく、社会的な目的を経営に組み込むことで、社会貢献と事業の持続可能性を同時に目指す新しい経営アプローチです。消費者や従業員が企業に求める価値が多様化しつつある中で、企業が存在意義(パーパス)を再定義することで、より一貫性のあるブランドと持続的な成長を実現する手法として注目されています。

パーパス経営の理論と背景

パーパス経営の理論は、「株主利益の最大化」だけに偏る従来の経営モデルから、「社会的利益との両立」を目指す方向に転換する考えに基づいています。これにより、企業は持続的成長の道筋を示しながらも、従業員、顧客、取引先、地域社会などの多様なステークホルダーにとって価値ある存在となることができます。

例えば、多くの企業が掲げる「サステナビリティ目標」も、パーパス経営の一環と言えます。

パーパスと利益追求のバランス

パーパス経営においては、社会貢献が企業の利益を損なうといった誤解が広がることもありますが、実際には社会的目的と利益追求の両立が可能です。例えば、パーパスに共感する顧客は企業へのロイヤルティが高まり、ブランドの信頼性が向上します。特に近年では、そのような社会性を帯びた企業が支持される傾向がありますよね。
また、従業員のエンゲージメントも高まるため、長期的な視点で企業の安定した利益につながるケースが多く見られます。

パーパスが企業の成功に与える良い影響

パーパス経営についてざっくり理解したあとは、具体的なメリットについて紹介したいと思います。
パーパスを持つ企業は、競争優位性を確立しやすくなります。パーパス経営の持つブランド価値や社会的信用は、消費者や従業員のロイヤルティの向上につながり、企業の成長を支える基盤となりえるでしょう。以下に限らずですが、3つの例をあげてみました。

社会的責任を果たす企業としてのポジショニング

先にも述べましたが、パーパス経営を行う企業は、社会的責任を果たす姿勢を示すことで、消費者からの信頼を獲得しやすくなります。環境や社会問題に配慮する企業は、たとえば気候変動や社会的不平等に取り組むといった側面で、消費者との共感を得やすく、その企業に対する評価が上がります。

パーパスが従業員のエンゲージメントに与える効果

従業員が自らの働く意義を実感できる環境は、エンゲージメントを高め、離職率の低下にもつながります。実際、多くの企業が社会的な価値を基軸とした企業ビジョンを掲げた結果、従業員のモチベーションが向上し、企業のパフォーマンス向上につながった事例もあります。従業員が自らの仕事に誇りを持ち、企業全体の目標に共感できる環境を築くことは、持続可能な組織運営にもつながります。

若い世代の顧客ロイヤルティの向上

パーパス経営に共感する消費者は、その企業の製品やサービスを継続的に選ぶ傾向があります。特にミレニアル世代やZ世代などの若い消費者層は、企業の社会的意義を重視し、自らが支持するパーパスを掲げる企業と積極的に関わることが多いです。このような消費者に支持されることは、企業の長期的なブランド価値の向上にもつながります。

パーパス経営の導入プロセス:実践的ステップ

パーパス経営導入のプロセス

実践的ステップ
01

企業の目的を明確化し、ビジョンに落とし込む方法

02

パーパスを基軸にした戦略と行動計画の構築

03

パーパスと業績を一致させるためのメカニズム

次に、パーパス経営を実際に導入するための具体的なプロセスついて解説していきます。

企業の目的を明確化し、ビジョンに落とし込む方法

まず、企業が目指す社会的な目的を明確に定義し、それをビジョンに落とし込みます。経営層と従業員が共通認識を持つために、社内でのディスカッションやワークショップを通じて、企業としての存在意義を明確にしていくことが求められます。これにより、従業員一人ひとりが企業のパーパスを自分事として捉えやすくなります。

パーパスを基軸にした戦略と行動計画の構築

次に、明確化したパーパスを基盤に戦略や行動計画を策定します。企業のパーパスが達成されるために、製品・サービス開発から顧客サポートまで、全体の戦略を見直し、持続可能な企業活動を促進します。具体的な行動指針を社内外に周知することで、信頼性と一貫性を高めることが可能です。

パーパスと業績を一致させるためのメカニズム

パーパス経営が企業の利益や業績向上に結びつくような仕組み作りも必要です。たとえば、従業員の評価制度にパーパスへの貢献度を組み込むことで、組織全体がパーパスに向かって一体化しやすくなります。企業の社会的価値を高めることで、顧客からの信頼が増し、結果的に業績向上にも寄与します。

パーパス経営を実践する成功企業の事例

パーパス経営を成功させた企業の事例は数多くあり、ここでは2つの成功事例を紹介したいと思います。

世界的企業によるパーパス経営の成功事例

例えば、ユニリーバは「持続可能な生活」を掲げ、製品のパッケージングから製造プロセスまで持続可能な方法を採用しています。このような社会的なパーパスに基づく経営が、消費者や投資家からの信頼を強め、ブランドの成長につながっています。
また日本でも人気のアウトドアブランド、パタゴニアもパーパス経営が成功している企業だと言えます。

参考:https://www.unilever.co.jp/sustainability/(ユニリーバ/サステナビリティは新しい時代へ)

日本企業におけるパーパス導入の実例

日本企業では、ソニーが「感動を提供する」というパーパスを掲げ、顧客体験を重視した製品開発を行っています。また、日立製作所も「社会イノベーション」をパーパスとして掲げ、社会課題の解決を目指した製品開発やソリューションを提供しています。これにより、企業価値の向上だけでなく、顧客や従業員からの支持を得ることができています。

参考:https://social-innovation.hitachi/ja-jp/(日立/社会イノベーション)

パーパス経営導入の課題とその解決策

さまざまなメリットがあることがわかりましたが、パーパス経営を導入するにはいくつかの課題があります。例を挙げると……

パーパスの不明確さが招くリスク

パーパスが不明確であると、社内外で一貫したメッセージを発信できず、かえって企業の信頼を損なうリスクがあります。このリスクを避けるためには、パーパスの定義を従業員と共有し、一貫してそのパーパスに基づいた経営を行うことが大切です。また、社内外のフィードバックを受け取りながら、パーパスを常に改善・再構築することも重要です。

まとめ

このように、パーパス経営は、社会貢献と企業の成長を両立させるための強力なツールです。企業が持続可能な発展を実現するためには、パーパスを基軸とした戦略の構築、エンゲージメントの強化、そして一貫性のあるコミュニケーションが不可欠です!

パーパス経営は単なるトレンドではなく、本質的な経営の考えであると言えるのでぜひ導入を検討してみてください。

……

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