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Takanashi
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企業のプロモーションって、どれも似たように感じませんか?
数字を追うだけでは届かない、“ファンの心”を動かす手段が求められている。そんな今、ファンの熱量を軸にしたユニークなプロモーションが注目を集めています。
こんにちは、&Fans編集部の小鳥遊です。&Fansでは、熱狂を生むさまざまな企業や個人のストーリーや、それらの考えに紐づくマーケティング概念などを紹介しています。
今回は、ゲーム・出版事業を展開する「株式会社ドリコム」にて、B2B事業本部 ファンマーケティング部の部長を務める竹内さんに話を伺いました。
株式会社ドリコムは、スマートフォン向けゲームを中心に、出版やアニメなど多彩なエンターテインメント事業を展開する会社です。さまざまなサービスを提供するなかで、今回注目したのは、X(旧Twitter)を使ったプロモーション支援サービス「Rooot(ルート)」。
プロモーション手法が飽和しつつある今、Roootが届ける“ファンと共に創る”世界観は企業やファンにどのような価値をもたらすのか。竹内さんのインタビューから紐解いていきます。
目次
株式会社ドリコムは「インターネットで世界を楽しくする」というビジョンのもと、さまざまなエンターテインメント事業を展開している会社です。ゲーム事業のイメージが強いかもしれませんが、もともとはブログを中心としたインターネットサービス事業で創業しています。創業から23年目を迎える今、エンターテインメントを軸に、ゲームや出版、IP(知的財産)などの領域へ事業を広げながら、世界を視野に入れた事業開発を進めています。
そうですね。インターネットサービスを軸に世の中にエンターテインメントを提供していこうと模索するなかで、ゲームや出版、IPなどの事業が生まれました。そのなかでもゲーム事業は市場の流れと合致したことで大きく成長し、今では当社の売上の核となるほど主力の事業になっています。
私はB2B事業本部のファンマーケティング部に所属し、ゲームや出版物のプロモーションに役立つ新サービスを作り出しています。「世の中にないものを生み出したい」という思いで、日々の業務に取り組んでいるところです。
2018年ごろ流行したマーケティング書、『ファンベース』がきっかけになりました。当社が掲げる「IPファンに喜んでもらえるサービスを届けたい」想いは、本書で紹介されている「ファンを大切にしながら企業の価値を高める」考え方に通ずる部分を感じたんです。その考えに背中を押されて、ファンを軸とした企業活動に力を注ぎ始めました。
もう1つのきっかけは、ピアボーナスの流行です。ピアボーナスとは、社員同士が感謝の気持ちを伝え合うとポイントがもらえる福利厚生サービスのことで、溜まったポイントは景品と交換できます。この仕組みに感銘を受けた当社は、ファンベースの考え方と組み合わせた新サービスを打ち出せないか考えました。そのなかで生まれたのが、プロモーション支援サービスの「Rooot」です。
Roootは、X(旧Twitter)上に存在するファンをつなぐプロモーション支援サービスです。Xでは同じ作品を好むファン同士がフォローし合っているものの、実際に交流する機会は多くありません。そこで企業がRoootを活用したキャンペーンを展開することで、ファン同士が自然とアクションを起こしやすくなり、交流のきっかけが生まれます。
キャンペーンに参加したユーザーは、特定のハッシュタグが付いた投稿に、いいね・リポストをすることでポイントが付与され、そのポイントをオリジナルグッズや景品と交換できます。Roootは単なるプロモーション支援にとどまらず、ファンコミュニティを生み出すサービスでもあるのです。
主にエンタメ業界で活用されていますが、そのなかでも多いのはゲーム業界です。ゲーム業界のマーケターにRoootを知らない方はいないと自負しています。また、最近はゲーム業界に勤めていた方が、トレーディングカードゲームやインターネットテレビなど別のエンタメ領域へ異動・転職する機会が増えています。ありがたいことに、転職先でもRoootを活用したキャンペーンを実施いただけるので、非ゲーム業界でも認知が広まりつつあります。
エンドユーザーにあたるIPファンはXに集まりやすいこと、そしてIPファン同士でコミュニケーションを取りやすいのはXだと思うからです。他のSNS(InstagramやTikTokなど)には、タイムラインに流れてきた投稿を見るだけのユーザーが多いですが、Xには投稿のコメントを読んだり、送ったりするユーザーが多くいます。ユーザー同士のコミュニケーションが活発だと投稿がバズりやすくなりますし、ファン同士の“横のつながり”も自然と生まれるのでXを活用しています。
Roootはプロモーション促進サービスであると同時に、ファン同士の“横のつながり”を大切にするサービスでもあります。一般的なXプロモーションは、企業の公式アカウントの投稿に対してファンがいいね・リポストをするため、“縦のつながり”が形成されやすい仕様です。一方Roootは、ファンの自発的な投稿(UGC)を促進する仕様になっているため、ファン同士が互いの投稿にリアクションし合う“横のつながり”が形成されやすい傾向があります。
キャンペーンを成功させる大きな鍵は、ファン同士の交流と言っても過言ではありません。どんな企画や景品だったらファンが投稿したくなるかを考え抜いた上で、施策を設計するよう心掛けています。
新規ファンを獲得できるメリットがあります。今の時代、広告を出すだけでは新規ファンを獲得するのが難しいため、信頼できる口コミを増やすことが重要になっています。Roootを使ったキャンペーンを打つと、ファンの自発的な投稿(UGC)が良質な口コミの代わりになるため、新規ファンを獲得しやすくなるのです。
溜めたポイントでオリジナルグッズに交換できること、そしてちょっとした“承認欲求”が満たされることも参加者にとって嬉しい体験であり、メリットだと考えています。繰り返しになりますが、Roootは自発的な投稿(UGC)を促すサービスなので、キャンペーン期間中は多くの方の投稿が集まります。その分、自分の投稿にリアクションがつきやすいため、承認欲求を満たせるのではないでしょうか。実際にフォロワー数200人程度のユーザーが投稿したところ、5,000件のいいねに加えて40万インプレッションを達成した例があります。
Roootのキャンペーンでは、特定のハッシュタグがついた投稿に対して、いいね・リポストをするとポイントが付与される仕組みなので、投稿するだけではポイントはもらえません。それでも多くのユーザーが投稿してくれるのは、ファン同士でつながったり、リアクションが届いたりすることに価値を感じてくれているからだと思います。
実際に、コミックの新刊発売キャンペーンでRoootを活用したことがあります。マイナーな書籍でしたが、コミックのファンだけではなく書店さんも積極的に投稿してくださったおかげで、大きな盛り上がりを見せました。その結果、フォロワー数が約5,000人だった公式アカウントも、キャンペーン終了後には1.5倍近くまで増加して驚きました。関係各社が参加するとキャンペーンが一層盛り上がるというRoootの新たな可能性を発見した事例です。
いえ、そんなことはありません。Roootは従来のプロモーションに飽きてしまった企業にこそ、おすすめしたいサービスです。市場に出回っているプロモーションは「どれだけ参加者が集まったのか」や「どれだけフォロワーを増やせたか」など、数字を目標にしているものが多いと感じます。しかし本来は、ファンが楽しむことを目標にするべきですよね。数字ではなく、ファンの体験を第1に考える企業にRoootを活用していただけたら嬉しいです。
2021年にスタートしたRoootは今年で5年目を迎えるサービスです。4年目になると、既存の機能だけではユーザーに飽きられてしまうため、世の中のトレンドを取り入れた機能を追加したいと考えています。これまでさまざまなSNSプロモーションを試してきましたが、最も爆発力があったのはXだと確信しています。Roootは進化させるのではなく、新たな展開を魅せるサービスへと育てていきたいです。
Roootはゲーム業界での知名度は高いものの、非ゲーム業界での認知は十分ではないと感じます。将来的には「これってRoootのキャンペーンだよね」とひと目で気づいてもらえるような、誰もが知る“当たり前のプロモーションサービス”として定着させていきたいです。また、エンタメ業界との相性が良いためアニメや出版業界での活用にさらに力を入れていく予定ですが、少しずつ引き合いをいただいているアイドルやスポーツの分野にもRoootの魅力を広げていけたら嬉しいですね。
最近よく耳にする “推し活” という言葉。エンタメ業界のキャンペーンで多く活用されているRoootは、まさに推し活を後押しするサービスです。しかし、ファンは「推し活ができれば、どんなキャンペーンでも良い」と考えているわけではないはず。
そんなファンの繊細な気持ちを丁寧にすくい上げ、サービスに反映させている株式会社ドリコム。ファン心理をここまで深く理解できているのは、きっと社員の皆さま自身が何かの “ファン” だからなのだと気づいた筆者(実際、ゲームやアニメのファンが多いのだとか……!)
「ファンマーケティング」と聞くと少し難しそうなイメージを持ちますが、そのジャンルに精通した “ファン” が企画・設計したサービスであれば成功の確度が高まる。そんな、ファンマーケティングの本質に気づけたインタビューでした。
今回のインタビュー記事をきっかけに、多くの方に「株式会社ドリコム」の魅力、そして「竹内さん」の想いが伝わり、1人でも多くのファンが増えることを願っております。
取材・執筆:小鳥遊まゆか
編集:神谷周作
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