ファンミーティングのつくり方:企業やブランドにおける効果的な実践方法を紹介

Kamiya

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こんにちは、 &Fans 編集長の神谷です。
&Fans では、熱狂を生むさまざまな企業や個人のストーリーや、それらの考えに紐づくマーケティング概念などを紹介しています。
今回は「ファンミーティング」について、詳しく紹介していきたいと思います。ファンミーティングと聞くと、例えばアイドルが行うファンとの交流会などをイメージされる方も多いかもしれませんが、実は近年さまざまな企業やブランドがファンミーティングを開催しています。
こちらの記事では、企業が行うファンミーティングとは?具体的にどうやるの?といったことを紹介できればと思います!

ファンミーティングとは?

ファンミーティングの目的と意義

ファンミーティングの目的と意義は、企業やブランドがファンとの直接的なコミュニケーションを通じて、より深い絆を築くことができる点にあります。これにより、ファンの熱量を強化し、長期的な支持を得ること(関係性を結んでいくこと)が可能です。つまりLTVの上昇を図ることができます。
ファンミーティングは、製品やサービスに対する正直な意見を直接得る場でもあり、顧客のニーズや期待を理解する重要な機会です。また、ファン同士が交流することで、コミュニティが形成され、ブランドへの一体感が高まります。企業やブランドがこれを行うことで、いち消費者としてではなく「ブランドの応援者」としてのファンになってもらうことで、競争優位を確立することができます。
そのため、アイドルやアーティストなどに限らず、企業やブランドも自分達を支持してくれるファンを増やしていくことに、近年着目してファンミーティングを開催しています。

ファンのためのイベント?他のイベントとの違い

ファンミーティングは、従来企業が行ってきたサンプリングなどのイベントと異なり、ブランドや企業とファンが直接交流することに重きを置いた特別なイベントです。
通常のプロモーションイベントやセミナーが情報提供や販売促進、認知の向上をメインの目的とするのに対し、ファンミーティングは企業の一方的なコミュニケーションではなく、双方向のコミュニケーションを通じて、ファンとの絆を深めることを目的としています。
この違いにより、ファンミーティングでは個々のファンの声に耳を傾け、彼らの期待や要望を理解することができます。また、ファン同士のネットワーキングを促進し、ブランドに対するコミュニティ感(帰属意識)を醸成することが可能です。企業やブランドがファンミーティングを行うことで、熱量の高いファンと共にブランドを一緒に成長させる、長期的な持続的な関係性を結ぶことができます。

準備段階:ターゲットの特定とコンセプト作り

では、具体的にファンミーティングをどう実践するのか、まずは準備段階から紹介していきます!

参加者のターゲット設定

まずはターゲットを設定しましょうということで、ファンと言っても一括りにできないですよね。そのためターゲット設定は、イベントの内容や規模、目的に基づいて決定しましょう。
例えば、新製品の発表を兼ねたファンミーティングであれば、製品に強い関心を持つ既存のファンやリピーターをターゲットにすることが有効です。また、ブランドの認知拡大を狙う場合は、潜在的なファン層や、最近ブランドに関心を持ち始めた層をターゲットに設定することが考えられます。ターゲット設定を行うことで、イベントの内容やプロモーション方法が明確になり、より効果的な集客が可能になります。また、ターゲットに応じたコミュニケーションが図れるため、参加者の満足度も向上します。

イベントのテーマとコンセプトの決定

ターゲットが決まったところで、イベントの内容や方向性を定めましょう。
テーマは、参加者に対してイベントの核心を伝え、期待感を高める役割を果たします。ターゲットに選んだファンがどんなテーマなら楽しんでくれるのか?を大切にテーマ設定してください。コンセプトは、そのテーマを実現するための具体的なアイデアやスタイルを指します。
カジュアルな交流イベント?豪華なパーティー?インタラクティブなワークショップ?などなど、コンセプトは、イベントの雰囲気や体験を決定し、参加者に一貫性のある印象を与えるために重要です。
テーマとコンセプトを明確にすることで、参加者にとって魅力的で記憶に残るイベントが実現できます!

効果的な招待方法

テーマとコンセプトが明確になったところで、招待方法について考えてみましょう。せっかく考えたのに誰も参加してくれない、、、なんてことになったら悲しいですよね。

SNSやメールによる告知

まずは既に企業やブランドをフォローしてくれているフォロワーやメルマガを購読してくれている方々に情報を届けましょう。
イベント規模による、かつ地道ですが、一人ひとりに個別に連絡していくことが実は一番効果があったりします。自分が好きなブランドから連絡をもらうのは誰しもが嬉しいはずです。
流石にそのような連絡ができない場合でも、単に情報を並べただけの告知にならないよう、どうしたらファンがテンション上がってくれるかを考えてみてください。

早期登録や特典の提供

早割や、早期応募者には特典をつけると言ったことも有効です。こちらも単純な金額によるインセンティブでなく、ファン心理をくすぐるような特典を提供できると、より良いコミュニケーションになるでしょう。

参加者を増やすためのプロモーション戦略

またインフルエンサーやパートナーシップを活用してイベントの告知を拡散してもらうのも友好的です。インフルエンサーと言っても、既にファンであることが重要であり、フォロワー数を重要視する必要はありません。よく知らない人からの情報より、友達の口コミの方が信頼できたりしますよね。ファンも同様、熱量の高いファンから情報発信をしてもらうことで、新たなファンに情報を届けることができます。

ファンミーティングの進行プラン

ファンミーティング当日、イベントの内容によって進行プランはさまざまですが、最低限以下のポイントは押さえておくことで、ファンの熱量をより高めるイベントを開催することができます。

ファンミーティングの進行プラン

オープニングとアイスブレイク

目的

参加者の緊張をほぐし、リラックスした雰囲気を作る。

内容

主催者からの歓迎の挨拶や簡単な自己紹介。 アイスブレイクゲームやアクティビティを通じて、参加者同士の親しみを深める。

ファンとの交流を深めるプログラム構成

目的

参加者との関係を築き、ブランドへのロイヤリティを高める。

内容

ワークショップやグループディスカッション、ブランドに関連するアクティビティを通じて、参加者が積極的に関わる機会を提供。ファンの意見や感想をリアルタイムで収集し、双方向のコミュニケーションを促進。

Q&Aセッションや特典イベントの設定

目的

参加者との関係を築き、ブランドへのロイヤリティを高める。

内容

ブランドや製品に関する質問に回答するQ&Aセッションを設け、参加者の関心や疑問に応える。特典として、限定商品や特別な体験を提供し、参加者の興奮を高める。

図でまとめた通り、いかにファンの声を広い、有機的な交流を生めるか、が重要になってきます。そのためには会場の装飾、音響・映像設備の整備、特別感を演出するための工夫なども重要です。ファンミーティングは細部に宿ります!ぜひそれぞれのブランドらしいファンミーティングを開催してください!

ファンとの関係を深めるアフターフォロー

ファンミーティングを開催した!いろいろな交流ができた!様々な声に耳を傾けた!
……で、終わりではもったいないですよね。その後の行動も重要です。

イベント後のフォローアップメール、アンケートの実施

イベント後のフォローアップメールとは、参加者に感謝の気持ちを伝え、イベントの内容を振り返るために送信されるメールです。メールには、イベントのハイライトや写真、アンケートリンク(フィードバックの収集)、今後のイベント情報や特典の案内などが含まれます。これにより、参加者の満足度を確認し、次回の参加意欲を高めることができます。

具体的なフィードバックの活用

当日直接聞いたファンの声、またアンケートなどを通して届いた具体的な声を集めただけで終わりにしたらとてももったいないです。それらは正直なファンの声ですので、ぜひ企業やブランドの改善に生かしてください。
また具体的にどのような声があったのかをオープンにし、それらをどう改善していくのか(伸ばしていくのか)を公開することもファンとの信頼関係を強めることにつながります。

次回イベントへの誘導と継続的なファン関係の構築

継続的なファン関係の構築をしていくには、イベント後も定期的に情報提供やコミュニケーションを続けることが大切です。これにより、ファンのロイヤルティを維持し、ブランドへの長期的な支持を確保することができます。そのため、ファンミーティングに来てくれたファンとのコミュニケーションを定期的に(リアルのイベントに限らず)取っていくことを心がけましょう!

ファンミーティング具体例の紹介

ヤッホーブルーイング:毎回チケット即完!ファンが熱狂する「超宴」

ヤッホーブルーイングはファンマーケティングが最も成功した企業の1社と言えます。同社は「超宴」という自社のクラフトビールを楽しみながら、ビールに関する発見があるアクティビティや、心躍るライブステージなど、ビールがさらに美味しく・楽しくなるイベントを毎年開催し、そのイベントは常に発売直後に完売するほどファンから支持を得ているイベントになっています。

https://yonasato.com/event/cho_utage

スターバックス:少数参加に絞ったツアー「Starbucks Reserve Roastery Tours」

スターバックスは、特別なコーヒー体験を提供する「Reserve Roastery」ツアーを定期的に開催し、コーヒー愛好者やブランドのファンとの親密な交流を図っています。毎回ツアーの定員を数名に絞ることで、よりそのツアーの濃度を高めています。
地道ではありますが、スターバックスほどの大きい企業がこのような小規模のツアーを行っていることは、ファンマーケティングでは規模だけが重要ではないということを教えてくれる好例です。

https://www.starbucks.co.jp/seminar/list.php?contents=9&contentsId=40

まとめ:ファンミーティングの重要性と次へのステップ

ファンミーティングの持続的な開催のために

ファンミーティングの持続的な開催には、定期的なイベントスケジュールの設定と参加者のフィードバックの活用が重要です。次回イベントの計画を早めに行い、参加者の期待に応える内容を提供することが大切です。また、イベント後にフォローアップし、参加者との関係を維持することで、継続的な関心を引きつけ、ブランドのロイヤルティを高めることができます。
初めは規模を広げすぎず、定期的にできる現実的な範囲での開催を考えてみてください!

参加者の声を取り入れた次回への計画

繰り返し述べていることですが、ファンミーティングの実施・継続には「ファンの声を取り入れること」が最重要です。初めてファンミーティングを開催しようと思っている方は、ぜひファンの方(これからファンになってもらいたい方)に、ぜひ直接意見を聞いてみてください!
継続的に行うイベントでは、得られたフィードバックを基に内容や形式を調整し、より魅力的で参加者の期待に応えるプログラムを提供していきましょう。また、参加者への感謝の意を示し、彼らの意見が反映されたことを伝えることで、ファンが楽しめる素敵なイベントを目指してください。

以上、 &Fans 編集長 神谷がお送りしました!

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 &Fans を運営する ファンマーケティング実施のお手伝いをしています。まずは何をやったらいいか、ざっくりとした相談でも構いませんので、ぜひお気軽にご相談ください。

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