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Matsui
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こんにちは、&Fansライターのマツイです。
&Fansでは、熱狂を生む企業や個人のストーリー、それらの考えに紐づくマーケティング概念などを紹介しています。
誰もが自分の知識・スキル・経験を気軽に売り買いできるスキルマーケット「ココナラ」。
デザインやライティング、相談と幅広いジャンルのスキルを取引できるサービスは、多くのユーザーに選ばれています。いわゆる“スキルシェアリング市場”は拡大を続け、さまざまなプラットフォームが現れるなか、ココナラの会員数は500万人以上。
これだけ大きなサービスが、ユーザーとどう関係を築き、安心して取引できる環境を提供しているのか。取引件数の増加とともに、求められる「信頼のかたち」も変化する中でどんな取り組みを行っているのか。
今回は、株式会社ココナラの執行役員である竹下さんに、ユーザー関係構築の裏側、そして今後の展望を伺いました。
目次
よろしくお願いいたします。
ココナラは、「一人ひとりが「自分のストーリー」を生きていく世の中をつくる」をビジョンに運営しているサービスです。個人の知識やスキル、経験をわかりやすく見える化し、誰でも簡単に比較・検討して取引できる仕組みになっています。ビジネスからプライベートまで幅広く対応しており、物理的な距離や時間を問わずに利用いただけるのが特徴です。
はい、スキルマーケットは事業の出発点であり、10年以上かけて大切に育ててきたサービスです。そして現在はさらに事業領域を広げています。
たとえばスキルマーケットで蓄積した人材データを活用し、企業とスキルホルダーをつなぐエージェントサービス。私たちが企業と出品者の間に入り、マッチングのお手伝いをしながら、よりハイレベル・希少性のあるスキルを持つ人材のご紹介を行っています。
蓄積したデータベースをもとに、事業の幅を広げている真っ最中です。
先ほどお話したビジョンを形にする手段として、スキルマーケットを開始しました。
特徴的だったのは、立ち上げ当初から“カテゴリ数を絞らない”と決めていたことですね。当時から500以上のカテゴリを設け、幅広くスキルを売買できる場を提供していました。しかも当時はすべてのサービスが500円均一。こうした手軽さと多様性を兼ね備えたサービスモデルが、今のココナラの原点になっています。
実はカテゴリ数は一定ではなく、世の中のニーズにあわせて増減させています。ビジネスからプライベートまで垣根なく利用できるよう、ラインナップには常に気を配っています。
当時は顔の見えない相手へ依頼するサービス自体が珍しく、信用獲得が最大の課題でした。まったく新しいビジネスモデルだったこともあり、利用者にいかに信用してもらうか?は特に苦労した点です。
そうですね。そうした手法が一般的ではなかった時代に開始しているので、サービスの価値を認めてもらうのは大変だったに違いありません。ココナラの成長は、情報の丁寧な可視化や比較検討のしくみ、細かな改善を重ねてユーザーとの信頼構築に尽力してきた結果だと言えます。
苦労と努力の過程は、私たちの成長の歴史そのものかもしれませんね。
関係構築には大きく2つの要素があると考えています。
まずひとつは「可視化」。
顔や人となりが見えにくい相手に依頼するには、その人のスキルや実績の可視化が不可欠。ポートフォリオや経歴、他の利用者からの評価コメントなどが重要な判断材料になります。これらをわかりやすく並べて表示すれば、買い手は選ぶ負担が大きく減るはずです。
もうひとつは「ユーザーとの会話」です。
当社では利用者の声を重視するため、毎月ユーザー交流会を実施。運営メンバーに加え、役員・広報・エンジニアも参加し、直接意見交換を行っています。私たちの目指す世界観をユーザーに伝える重要な機会でもありますね。お互いの声を届け合い、関係構築にもつなげています。
ベテランユーザーの中には「私もココナラを支えている一員だから」と言ってくださる方もいるんです(笑)。「私はいいけど、新人ユーザーにはこの機能、使いにくいと思う」。そんな意見が飛び出たときも。これは自分中心に考えていたら、まず出てこない言葉だと思うんです。ベテランが新人ユーザーをフォローする目線を忘れない。誰でも使いやすい機能を考える。ユーザーと同じ方向を向いて、一緒に考えながらプロダクトを作れるのは幸せだなと常々思っています。
情報の質や正確性にバラつきを出さないための仕組みを重視しています。
虚偽の情報や、内容のクオリティに差があったりすると、結果的に安全性も透明性も損なわれてしまうので。
当社ではすべての出品情報を、必ず目視で確認する体制を敷いています。さらにAIなどの技術を利用し、規約に違反していないか内容をチェック。人とテクノロジーの両軸で確認し、徹底した管理体制を整えています。
ー人の目でもチェックをしているとは驚きです!他にも工夫はありますか?
経歴や実績の入力にも工夫があります。
ココナラには740以上のカテゴリがありますが、そのすべてに最適化された入力フォームを用意しているんです。さらに選択式中心の設計にすれば、出品者は簡単かつスムーズに登録でき、購入者も検索しやすくなる。入力の抜け漏れやミスも防げます。
「入力しやすいUI設計」と「人とテクノロジーでダブルチェックする仕組み」。この2つを軸に、私たちは安全性と透明性の確保に力を注いでいます。
はい、さまざまなチャンネルを設けてリアルな声を収集しています。
まずは「ユーザーの動向データ」。これは直接的な声や意見ではありませんが、行動ログや利用データには、それぞれの意思決定や感情が反映されています。そこを丁寧に拾い、データから仮説を立てるのが、私たちの基本のスタンスです。
はい。声なき声も徹底的にチェックするのが、私たちならではの体制です。
次にあげられるのは「ご意見ボックス」。
ココナラのサイトの右下には、ご意見・要望を送信できるフォームが常に表示されているんです。「ここがこうなると嬉しい」「この機能がよかった」など、ユーザーの感想や気持ちを投稿いただいています。投稿は社内のチャットツールに自動連携されていて、ユーザーの“心のつぶやき”が365日、24時間流れてくる環境。企画担当はもちろん、役員もエンジニアも全員リアルタイムで読めるんです。
アンケートやインタビューも頻繁に行っています。広報もマーケティングも開発も、それぞれが必要なときに自分たちでユーザーにお話しを聞く文化があります。「ふとこぼれた声」に大きなヒントを得る場合もあるんです。
さまざまな声が届くので、とてもありがたいです。
実は私、入社したての頃に実装で失敗をしてしまって……そのときはお怒りの声がすごい勢いで届きました(苦笑)。SNSをチェックするまでもなく、ダイレクトにメッセージが届くので「これはまずい、すぐに対応しないと!」と冷や汗をかいたのを覚えています。
そうした経験も含めて、ユーザーの声を軽視せず、データとミックスして判断するべきだと思っています。
9割以上が個人になります。購入者はビジネスユーザーが多いですね。
もともと私たちのサービスは、個人を中心に一対一のやり取りが基本でした。ですが、コロナ禍をきっかけに社会の状況が大きく変わり、企業からのニーズも非常に高まってきました。
副業に対する考え方や、企業側の人材活用のスタンスの変化があげられます。最近では大手企業でも副業を解禁するところが増えてきました。その結果、役職を持つマネージャークラスの方やハイスキル人材の出品者登録も増えていて。さまざまなレイヤーとスキルを持つ方が市場に現れ、だいぶ多様化してきたと感じます。
一方で購入者側も、社外の力を活用する風潮が広がりつつあります。豊富な知見とスキルを持つ人材の力を借りながら、事業を進める企業も増えている印象です。
年齢でいうなら、現在9歳から90歳の方に登録いただいています。親権者の同意があれば、未成年者も登録・出品が可能なので。
出品者・購入者ともにいろんな方がいらっしゃいます。個人で活動をはじめたばかりのクリエイターさんもいれば、有名アーティストのCDジャケットを手掛ける方も。最近では芸人さんも利用してくださっていて、「漫才の台本をココナラで買ってみた」などの動画ネタにもなっています。ココナラを楽しんでもらえているならうれしいですね!
自分の活動の成果が可視化され、蓄積されていく仕組みがそれにつながっているのではないでしょうか。
ココナラでは、お客様からの評価やコメントがプロフィールに反映され、自分の実績として残るんです。自身のアウトプットがココナラで蓄積され、活躍すればするほどキャリア・スキルの証明として価値が高まっていく。これが長く使ってくださる方にとっての大きな魅力であり、愛着を感じていただける理由のひとつになっていると感じます。
評価は他の人もチェックできるので、自己紹介に活用できるのも魅力でしょう。昨年、プロフィール周りを大きくリニューアルしたので実績がより調べやすく、見やすくなったと思います。
出品側も購入側も、できるだけ手軽にスムーズに登録・マッチングできる。それが今後さらにユーザーのエンゲージメントを高めるポイントになると考えています。「どう使いこなしてもらうか」が、これからのテーマのひとつですね。
私たちの最大の強みは「すべてが揃うマーケットプレイス」を実現していること。特定の機能や領域だけに特化せず、私たちはすべてをひとつに集約しています。多彩なカテゴリをオールインワンで提供しているサービスは、日本では他にないでしょう。「できないことはない」と考えています。
「ココナラが当たり前に存在する世界」を作るのがゴールです。
多様な働き方が加速するこれからの時代、「働きたい人」と「仕事をお願いしたい人」が出会える場はさらに重要になるはずです。そのときに確実に応えられる一大プラットフォームを準備しておくべきだと考えています。
これからはココナラがあるのが当たり前で「気がついたら自然に使っている」。そんな世界になると思うんです。ココナラという存在が、特別なサービスではなく生活やビジネスの一部になる、そんな未来を目指しています。
今回の取材で印象的だったのは、竹下さんの「ベテランユーザーが新人の使いやすさを気にかける」というエピソード。もはやユーザーというより、口も手も出したい親戚のような存在かもしれません。ですが、こうした温度感のあるコミュニティが、サービスの土台を支えているのだと実感しました。
前例のない取り組みと挑戦を10年以上続け、今なお進化を止めないココナラに、ようやく時代は追いつきつつあります。
次はどんな新サービスが登場するのか。ココナラはまた新しい世界を私たちに見せてくれるに違いありません。
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